
千歳市の日常やスポーツでのケガ、交通事故後のムチウチなどを施術する整骨院。
青葉鍼灸整骨院の五十嵐です。
「肩こりがひどくて,,,」「ずっと腰が重だるい,,,」
などの慢性の痛みに悩んでる方は多いと思います。
この不調の原因は、運動不足や肩・腰の筋肉が硬いからだって思ってる人も多くいると思います。
確かにそうなんですが、原因はそれだけではないんです。実は”呼吸”にも原因があることも多いのです。私たち治療家は、慢性痛で悩んでる方には患部の治療はもちろん行いますが、呼吸も診ていくと改善されるケースも多いのです。
今回は、なぜ呼吸を変えたら慢性痛が改善されるのか、呼吸と身体の不調について話していきたいと思います。
「酸素を身体に取り込んで、二酸化炭素を吐き出す換気の役割」
っていう働きがあるのは皆さんも知っていると思います。実はそれだけではないのです!
そもそも呼吸とは、運動動作であって私たちは生まれてから死ぬまでずっと行う運動動作なんです。しかも、私たちは1日に2万回以上の呼吸という動作を行っています。歩くよりも多い動作なんですよね。つまり、呼吸という運動動作に問題があったとしたら、どこかしらの身体の不調も起こるということなんですよね。だからこそ、治療をするうえで呼吸に問題はないか、確認しなければいけないのです。
もっと具体的に呼吸を確認する重要性として以下のような項目が確認できます。
- 体幹部の安定性
- 神経系の状態
- 姿勢
- 手足の運動制御(コントロール)
- 内臓の状態
意外と確認できるものは多いんですよね!この項目がどう呼吸と関係しているのか、まずは呼吸のメカニズムからお伝えしていきます。引用:呼吸と肩こりに関する記事
呼吸をするのに必要な筋肉を大きく分けて、2つに分類されます。
①呼吸筋:横隔膜・肋間筋(横隔膜は呼吸の基盤になるドーム状の筋肉、肋間筋は収縮・弛緩することで肋骨を拡げたり、縮めたりする筋肉)
②呼吸補助筋(1):斜角筋・胸鎖乳突筋・胸筋・前鋸筋・広背筋(息を吸う時にこの筋肉たちが収縮し肋骨や胸骨・鎖骨を上に持ち上げる)
②呼吸補助筋(2):腹筋・内肋間筋(息を吐く時にこの筋肉たちが収縮し肋骨を下げる)
この呼吸に必要な筋肉が、その時の姿勢、心理状況などによってどの筋肉を多く使っているのか変化していきます。
1分間であなたは何回呼吸をしていますか?(吸気・呼気あわせて1回)
年齢によって呼吸回数の目安は少し違いますが、赤ちゃんで30~60回、成人で12~16回と言われています。ここで、理解しておきたいのが呼吸回数は、その時の精神状態、運動強度、薬などによって変化するものだという事です。
たとえば
- 気持ち的に焦ってる時の呼吸回数って落ち着いてる時よりも増える
- 全力疾走後の呼吸はめっちゃ早いし、荒くなる
特にコロナが大流行していた頃なんて、みんなずっとマスクしてましたよね。あれも息が吸いづらくて自然と呼吸が浅くなり運動しているわけでもないのに息切れしてきたり、疲れやすい状態になっていたと思います。

ここまでで、状況が変わると呼吸も変わるということがわかってきたと思いますが、まださらに踏み込んでいきますよ!(笑)
呼吸は自律神経と深い関係を持っています。自律神経には、交感神経と副交感神経があります。
ストレスが高い時=交感神経優位(スーパーマリオでいうずっとスターを持っていて覚醒状態。その分アドレナリンも分泌するなどで、筋肉は常に緊張して心拍数・血圧・血糖値・呼吸回数が上昇している状態)
落ち着いている=副交感神経優位(心拍数・血圧・呼吸回数の減少、消化能力の向上)
これを知ると、もし自分が寝ている時も交感神経優位な状態だったとしたら、どう身体に影響するでしょうか?
まず寝れない、疲れが取れない、睡眠の質が悪くなる、朝スッキリ起きれないなどが考えられますよね。これを何年も続けていたら”慢性の不調”につながるということなんです。かといって、何かスポーツをしている時に、副交感神経が優位すぎてもパフォーマンスは発揮しにくくなります。
なので、交感神経も副交感神経もバランスよく切り替えられるのが大事という事なんです!
まとめると、ストレス、トラウマ的な出来事、問題があると、不安障害を起こす→呼吸回数が増える→心拍数が増え、多汗・筋緊張、震えが生じる→常に続く→肩こり、首コリ、頭痛を引き起こす

最初の方で呼吸筋に横隔膜があるとお伝えしました。が、横隔膜にはもう1つ大事な働きがあります!
それは、姿勢筋としての機能をもっているということです。
横隔膜は、肋骨の周りをかこっているように付着しているため、横隔膜が正しく収縮・弛緩すれば、呼吸が安定し、体幹部も安定することによって、手足の動作制御ができるんです。
でも、私たち人間は地球で生きている動物ですから、重力という負荷が常にかかっています。そのため、仰向けの体勢でかかる負担や座ってる体勢でかかる負担など、姿勢を変えると負担になる部位が変わってくるものです。なので、同じ姿勢でい続けると、負担がかかる場所が同じなので、肩や腰の痛みなどが起こってくるんですね。やー面白いですよね。わかっちゃうと。(笑)姿勢に関する記事

ここまでで、身体の不調と呼吸がどう結びつき、何で大事なのかわかってきたと思います。
最近、首や肩こりを感じてる、さらに腕にだるさを感じてる患者さんが多くみられます。その多くは呼吸が浅くなって、身体がリラックスモード(副交感神経)になりずらくなっています。
そこで、横隔膜が使えてるか=副交感神経優位の呼吸(腹式呼吸)に意識的に変えれるかチェックしていきましょう!
チェックする前に、リラックスしやすい体勢で行ってもらいたいので、仰向けで膝を立てた状態で行います。
- 鼻から吸って口から吐く(ポイント:勢いよく吸うと身体に力が入るので音を立てないようにゆっくり吸う、吐けなくなるまで長く吐き切る)
- 息を吸った時に肋骨が360°全体が拡がるのを感じる(ポイント:肋骨に両手を置いておくとわかりやすい)
- 息を吐く時は、肋骨が縮んだり、下腹部方向に下がる(ポイント:肋骨が絞られてるイメージで、感じない場合は、しっかり息が吐き切ってないサイン)
あなたの身体は、あなたの生活習慣の鏡です。
今回お伝えした呼吸は今からでも始められるケアです。ケアは特別なことではなく、日常に自然に取り入れるべきもの。
そして、自分一人では気づけない部分や、うまくいかない動きの改善は、プロのサポートがあってこそ、確実かつ効率的に進めることができます。
「腹式呼吸意識してみてもあってるかわからない…」
「ストレッチをしてもスッキリしない…」
そんな方はぜひ一度、青葉鍼灸整骨院で“身体の土台”を整えるところから始めてみませんか?
気になる方は、まず試してみて下さい。

