千歳市の日常やスポーツでのケガ、交通事故後のムチウチなどを施術する整骨院。
青葉鍼灸整骨院の五十嵐です。
今回は、膝関節の構造や機能について詳しく解説していきたいと思います。

膝関節とは、骨でみていくと大腿骨と脛骨(すねの骨)、膝蓋骨から構成されています。大腿骨と脛骨との間の関節のことを大腿脛骨関節(FT関節)といい、膝蓋骨と大腿骨との間の関節のことを膝蓋大腿関節(PF関節)といいます。膝関節はこの2つの関節で成り立っていて、膝の症状がある人がいたらこの2つの関節のどっちの問題なのかが診断や鑑別に重要になってくるんですよね。
膝関節は、股関節のように骨の形状で関節を安定していなくて、関節の周りに付着している半月板や靭帯、筋肉を中心に軟部組織で安定させています。骨で安定させた方が頑丈ですが、膝は軟部組織で安定させているから、交通事故や労働災害、スポーツなどでの外傷を直接受けやすい部位でもあります。しかも膝関節は、体重をかける関節のため、軟部組織の変性や炎症、骨棘などが起こりやすいです。
さらに膝関節は、joint by joint 理論でいう安定すべき関節です。近接の股関節と足関節(足首)は逆に動かすべき関節なのですが、膝関節はどっちの関節にも大きな影響を受けるんです。なぜなら、日常生活や運動において膝関節のみ使う動作はないからです。階段を昇る時、膝を曲げたら股関節や足首も一緒に曲がるように3つの関節を協調させて動かすからなのです。(関節の役割について)
皆さんもよく聞いたことのある「半月板」はFT関節の間に内側と外側に1つずつ存在し、関節接触面の安定性を補い、荷重を分散・吸収する働きを持っているんです。半月板は、膝の屈曲や伸展にあわせて前後に動くような仕組みになっているので、骨同士がぶつからないように保護しているんです。
ちなみに、歩行時には体重の2~4倍の負荷、走行時は体重の6~8倍の負荷が半月板にかかっているんです。そのため、負荷のかけ方が悪い状態を何年も続けていたら、半月板が変性してきたり、亀裂が入って損傷してしまうこともあります。この半月板損傷(特に外側)をした人では、身体のバランス能力が低下していることがわかっているんです。
半月板損傷している人に限らずですが、下半身に体重をかけると痛みがでていたり、力が入らないなどの症状を持っている人は、足のどこに重心を置いたらバランスがとれるのかとか、足のどこに力を入れれば身体が安定するのかの感覚が分からなくなっていることが多いんですよね。そんな人が負担の少ない歩行や階段の昇り降りなどの日常生活を快適に送れているはずはないですよね。

膝関節の特徴的な運動の1つに「スクリューホームムーブメント」があります。これは膝の伸展時に起こる大腿骨と脛骨の回旋動作(捻じる)のことです。膝の動きって曲げる伸ばすの動きに注目しやすいのですが、この回旋動作があることで関節がロックされて立位姿勢を安定させる働きがあります。
このスクリューホームムーブメントが低下しているということは、股関節の可動性が低下し、動かない分膝関節で動かそうとして過剰に負担をかけて膝の痛みを引き起こす仕組みなんです。この股関節の可動性が低下した原因は、腹横筋や殿筋などの体幹周りの筋肉たちが働きにくい体になっているケースが多いです。バランスがとれなかったら体幹も不安定になりますよね。
千歳市の青葉鍼灸整骨院では、膝の症状で悩んでいる方に、このように考えていったりして、膝だけの治療で終わらず、身体全体の機能から改善させることで膝の症状を改善させていくこともあります。


膝蓋骨は、膝の屈曲・伸展と一緒に大腿骨上を上下に動きます。「Qアングル」という膝蓋骨にかかる力の方向を示す、角度が男女で違います。男性は0~7度、女性は10~15度。女性は骨盤が広いため、角度も大きくなります。この角度が大きければ大きいほど、膝蓋骨やFT関節・PF関節の負担が大きくなり、立位時のバランス能力の低下につながっていきます。O脚・X脚ともいったりします。個体差はありますが、体重をかけてる時の角度で膝の向きが正しい方向を向いていないと膝を痛めやすいです。
いかがでしたでしょうか。膝関節はもともと荷重をかける関節ですが、荷重のかけ方で膝の不調を感じる人もいるし、対人スポーツをしている人では痛めやすい関節です。私たち人間は痛みとして感じないとその体重のかけ方、踏み込み方、使い方が正しいのか、負担がかかるのかわからないですよね。千歳市の青葉鍼灸整骨院での普段の治療で、身体全体を協調させて動かしていき、実際受けていただいた患者さんの反応は、中年くらいの方では「この感覚懐かしいなぁ」、小中学生では「この使い方の方が楽だ」といった気づきや驚きの反応もありました。
千歳市の青葉鍼灸整骨院では、患者さんと適切なコミュニケーションを取り、身体の状態がどうなっているのか、だからこういうところに痛みが出ていて、こういう治療をしたら、こういう身体になるというところまで、お話をさせていただいております。もし、悩んでいる事、困っていることがあればいつでもご相談ください。
①カウンセリング
ヒアリングをさせていただき、今どんなお悩みをお持ちなのかを確認します。
②アセスメント
身体の状況(姿勢、痛みの原因)を確認しながら、現在の状況を把握していきます。
③施術
痛みの原因となる筋肉、関節などに温熱治療器、高周波などを使ってアプローチします。
④エクササイズ
必要に応じてストレッチ、ピラティスなどを行い柔軟性を出していきストレスを改善します。
⑤プランニング
①~④を行った後に今後のプランを一緒に決めていきます。

