腰を痛めてから何年も引きずっているあなたへーー整骨院からのメッセージ

千歳市の日常やスポーツでのケガ、交通事故後のムチウチなどを施術する整骨院。
青葉鍼灸整骨院の五十嵐です。
腰痛が長く続いている方、腰を痛めてから怖くて体を動かせなくなっている方へ、少しでも希望が持てるような内容をお届けしたいと思います。腰痛を抱えて何年も過ごすことは、体にも心にも負担になります。でも「もう治らない」と思わないでください。一緒に少しずつ歩いていきましょう。
「腰を痛めてから怖くて体を動かせない」ってどういうこと?
まず、「腰を痛めてから怖くて体を動かせない人」がどういう状態にあるのか整理します。
・腰痛を起こした(原因がはっきりしていないことも)あと、痛み再発への不安や「また悪くなるかもしれない」という恐怖感が大きくなって、動くことを避けてしまう。
・動かさないことで筋肉が弱くなり、関節の柔軟性が落ちて、体を動かした時の痛みが余計に強く出る悪循環。
・腰を痛めてから怖くて体を動かせない状態が長く続くと、筋力・柔軟性・姿勢維持能力だけでなく、気分・メンタル面にも影響が出てくる。
こういう状態は「慢性腰痛(chronic low back pain)」の一因になることがあります。腰を痛めてから怖くて体を動かせない気持ちを少しでも軽くすることが、回復の第一歩です。
なぜ「何年も腰痛を引きずる」のか?原因を見てみよう
腰を痛めてから何年も腰痛が続く原因には、いくつか共通のパターンがあります。
1.恐怖‐回避傾向(fear-avoidance behavior)
痛みを恐れて体を動かさない、重いものを持たない、前屈・捻る動作を避けるなど。これが筋肉の衰え・関節の硬さを引き起こし、「動かしたら痛くなるかも」という恐怖が強まる。腰を痛めてから怖くて体を動かせないことが、このパターンにあてはまることが多いです。
2.運動不足・筋力低下
腰やお尻・太ももの裏など、腰を支える筋肉が弱くなると腰にかかる負担が大きくなります。長期間動かさないと筋肉が硬くなることも痛みを引きずる原因になります。
3.関節・椎間板の変化・組織の変性
長い年月で、関節の動きが悪くなったり椎間板が弱くなる変化が起きたり、軟部組織(靭帯・筋膜など)の柔軟性が低下したりします。こういう組織変化は完全には元に戻らないこともありますが、上手くケアすることで症状をかなり軽くできます。
4.心理的要因・ストレス・不安
腰の痛みが治りにくいと感じると「また痛くなるかも」「どこまで回復するのか不安だ」という思いが強くなります。これが痛みを感じる感覚そのものを敏感にし、疲れやすさや眠りの質の低下を招くこともあります。
5.生活習慣・姿勢・動作のクセ
長時間の同じ姿勢、座り方・立ち方の乱れ、重い荷物・無理な動作などの癖が、腰を痛めた後に改善されず残っていると、痛みが再発しやすくなります。
統計でみる「長年腰痛を引きずる人」や慢性腰痛の実態

以下、腰痛(特に慢性腰痛や継続的腰痛)に関する信頼できる統計情報です。「腰を痛めてから怖くて体を動かせない」人にも関係が深い内容です。
1.世界規模の腰痛有病率
2020年のデータで、世界中で約6億1,900万人もの人が慢性ではないものも含めた腰痛(low back pain,LBP)を経験。高齢化と人口増加により、2050年にはこの数がさらに増加し、約8億4,300万人に達する見込み。(世界保健機関)
2.慢性腰痛(chronic low back pain)の有病率
慢性腰痛の有病率は、20~59歳の成人でおおよそ4.2%~19.6%とするレビューがあります。年齢が上がるほど割合が高くなる傾向。(PMC)
3.恐怖‐回避信念(Fear-Avoidance Beliefs)と回復の関係
痛みを恐れて日常動作を避ける傾向が強い人は、回復が遅かったり、痛みが慢性化しやすいことを示す研究があります。FABs(Fear-Avoidance Beliefs)は、慢性腰痛の重症度や障害度と関連しているという報告。(サイエンスダイレクト)
整骨院でできることーー長く引きずる腰痛へのアプローチ

「腰を痛めてから怖くて体を動かせない」状態から、一歩踏み出せるよう、整骨院でのサポート内容を紹介します。
1.丁寧な問診と心理的状態の把握
痛みがいつから始まったか、どの動作で特に怖いのか、どんな動きを避けているかなどを聞くことが大切です。身体の問題だけでなく、「腰を痛めてから怖くて体を動かすと余計悪くなるかも」という考えがどれほど強いかを確認します。
2.痛みの程度に応じた段階的な動きの導入
痛みが強い時はまず「動かないことを止める」レベルから。たとえばベッド上や床でできる軽い動き(膝を立てて寝る、骨盤を少し前後に動かす等)。その後、座る・立つなどの簡単な動作をゆっくり・安全に取り入れていきます。
3.ストレッチと筋力強化
特に腰を支えるインナーマッスル(腹横筋・多裂筋など)、お尻・太もも裏・股関節周りの筋肉を強化・柔軟にすることで、腰の負担を軽くします。たとえば、体幹の安定性を高める運動、股関節のストレッチなど。
4.関節の可動域改善
腰椎や周辺の関節を整えることで、動きの制限を減らし正しい姿勢を取りやすくします。動かしても痛くない範囲の動きを繰り返していくことが鍵です。
5.動作指導・日常生活の工夫
椅子からの立ち上がり、物を持ち上げる時の姿勢、長時間の座り方・立ち方、仕事や家事での体の使い方などを見直します。腰を痛めそうで怖い場面(例えば重い荷物を持つ作業)ではどう動いたらリスクを減らせるか、サポートします。
6.心理的ケア
痛みに対する不安・恐怖を減らすためのアプローチ。例えば痛みに関する誤解を解く説明(「動かしても安全な範囲がある」ことを知ってもらう)、マインドフルネスやリラクゼーション、呼吸法なども併用できることがあります。
7.小さな成功体験を重ねる
「腰を痛めてから怖くて体を動かせない人」は、少し動くことが怖いという気持ちを持っていることが多いので、小さな動きでも「これならできた」という体験を重ねてもらいます。徐々に動ける範囲を広げることで、「動くのが怖い」感覚が薄れてきます。
8.継続と再発予防
痛みがなくなった後も、予防のためのストレッチ・筋トレ・姿勢ケアを続けること。慢性腰痛を引きずらないためには、「痛くないとき」にどう動くか・どう過ごすかが非常に重要です。
青葉鍼灸整骨院での治療の流れ
①カウンセリング
ヒアリングをさせていただき、今どんなお悩みをお持ちなのかを確認します。
②アセスメント
身体の状況(姿勢、痛みの原因)を確認しながら、現在の状況を把握していきます。
③施術
痛みの原因となる筋肉、関節などに温熱治療器、高周波などを使ってアプローチします。
④エクササイズ
必要に応じてストレッチ、ピラティスなどを行い柔軟性を出していきストレスを改善します。
⑤プランニング
①~④を行った後に今後のプランを一緒に決めていきます。
「腰を痛めてから怖くて体を動かせない」あなたへのメッセージ

何年も腰痛を引きずっていると、「もうこれが自分の体の普通」「どうせ動かしても痛くなる」など、諦めの気持ちが出てくることもあるかもしれません。それは自然な感情ですが、そのままにしておくと体も心も固まってしまいます。
「腰を痛めてから怖くて体を動かせない」時期があったとしても、それを変えることは可能です。少しずつ動かしてみる、小さな動作から始める、整骨院など専門家のサポートを受けて、怖さを減らしていく。動かせる範囲が広がると、痛みの感覚も変わってきます。「動いたらまた痛くなるかも」という思いを少しずつ手放していけるように、一歩一歩進んでいきましょう。
回復の目安と期待できる変化
長年腰痛を引きずっている方でも、次のような変化が期待できます。
・日常生活の動き(歩く・立ち上がる・寝返るなど)での痛み・違和感の軽減
・可動域が広がる、関節の硬さが取れる感じがする
・筋力が戻ることで腰への負担が減り、腰痛の発生頻度が減る
・恐怖心・不安感が減り、「動くこと=痛みを悪化させる」という思い込みが薄れる
・気分・睡眠・生活の質が改善する
もちろん個人差はあります。改善には時間がかかることもありますが、諦める必要はありません。気になる症状や困っている事などありましたら、お気軽にご相談ください。

