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2025.09.22

膝が伸びない方へ 千歳市青葉鍼灸整骨院

膝が伸びない人へ~伸展制限の原因と整骨院でできること~

千歳市の日常やスポーツでのケガ、交通事故後のムチウチなどを施術する整骨院。

青葉鍼灸整骨院の五十嵐です。

膝が完全に伸びないーー立った時に膝に少し曲がった状態が残る、階段を降りる時に膝を伸ばしきれない、正座やしゃがむ動作が辛い、など。そんな「膝伸展制限(膝が伸びない)」は、日常生活の質を下げる原因になります。

今回は、「どうして膝が伸びなくなるのか」「どんな人がなりやすいのか」「整骨院で具体的にどんな対応が可能か」、そして改善のために大切なことを詳しくご説明します。

膝が伸びない、とは?

膝関節が正常な「伸展(ストレート)」の状態、つまり0度(完全に真っすぐな状態)になることができない状態を指します。この伸展制限には、痛みを伴って動かせないケース、自動的には伸ばせるけれど歩く時など動作中に伸びないケース、などさまざまなパターンがあります。

伸展制限があると、歩行時の蹴りだしが弱くなったり、立ち上がる時に腰や反対側の足に過度な負荷がかかったり、階段や段差の昇降がつらくなるなどの支障がでます。また、伸びないことに慣れてきて、「そのままでもなんとか動ける」状態を続けてしまうと、可動域がどんどん狭まり、改善が難しくなることもあります。

膝伸展が制限される主な原因

膝が伸びづらくなる原因は1つではなく、複数が重なっていることが多いです。以下が主な要因です。

・変形性膝関節症:年齢と共に膝関節の軟骨がすり減ったり、関節列隙(関節の隙間)が狭くなったり、骨棘(こつきょく)ができたりすることで、関節の可動域が物理的に制限されることがあります。

・骨や半月板、靭帯の損傷後:半月板の切除や損傷、靭帯損傷などの後、関節内部・周辺で組織が変性・癒着を起こして動きが悪くなることがあります。

・関節包(関節を包む袋)や滑膜の炎症、関節液の過剰貯留(”水が溜まる”状態)なども可動域制限の原因になります。

・大腿四頭筋(膝を伸ばす筋肉群)の硬さや弱化。特に膝伸展時にこの筋のコントロールがうまくいかないと、伸びきらないことがあります。

・ハムストリングス(太ももの裏側)の柔軟性低下。これが股関節~膝の伸展を妨げることがあります。

・関節周囲の靭帯や腱、関節包、筋膜などの軟部組織の癒着・硬化。また、手術後や怪我後でそのような軟部組織の柔軟性が損なわれていることが多いです。

・痛みがあると「膝を伸ばす動きを無意識に避ける」ようになり、その結果、使わない可動域が癒着などで固まってしまう。

・ケガや手術後での固定期間、あるいは動かさないで安静にしてしまう期間が長いと、可動域が著しく減少します。

・日常生活でしゃがむ・正座・膝を伸ばす動作をあまりしない習慣があると、可動域を使う機会自体が減ってきます。

加齢:歳を取るにつれて軟骨の弾力性・水分含有量が減り、関節包や靭帯・筋肉の柔軟性も低下するため、可動域制限が起こりやすくなります。

肥満:体重が増えると膝にかかる負荷も増えるため、軟骨摩耗や痛みが出やすく、また炎症のリスクも高まります。

性別:女性の方が変形性膝関節症の発症率が高いという報告がいくつかあります。女性ホルモンや骨密度、筋力の違いなども影響する可能性があります。

姿勢・歩き方・靴・仕事・生活習慣:長時間の膝の曲げ/かけ仕事、しゃがみ仕事、不適切な靴なども影響を与えます。また運動習慣の有無も大きいです。

どんな人が伸びづらくなりやすいか

上記の原因を踏まえて、「膝が伸びない」傾向が強くなる人は次のような特徴を持っていることが多いです。

・40~60代以上の中高年。とくに50歳を過ぎると変形性膝関節症の有病率が高まるというデータが多数あります。

・肥満傾向がある人。体重負荷に耐える膝関節に負荷がかかり続けると軟骨摩耗や炎症を起こしやすい。

・運動不足で、筋力や柔軟性が衰えている人。とくに日常的に膝を伸ばしたり曲げたりする動作が少ない人。

・過去に膝を痛めたことがある人、手術歴がある人。半月板損傷・靭帯損傷・手術後のリハビリが十分でなかった場合、癒着や硬さが残ることがあります。

・女性。データによれば、女性は男性よりも変形性膝関節症になる割合が高く、また痛みを訴えることが多いという報告があります。

・重い荷物を持つことが多い・しゃがむ・正座する動作を頻繁に行う仕事や生活習慣を持っている人。また、長時間立ち仕事や膝に負荷がかかる仕事などをしている人。

膝伸展制限の統計データ

以下、膝伸展制限・変形性膝関節症に関する統計・研究データです。

1.日本の40歳以上での変形性膝関節症の有病率

男性42.6%、女性62.4%。40歳以上全体で推定2,530万人(X線診断でKLグレード2以上と診断された人)。(論文「わが国における運動器疾患の疫学研究」

2.日本で「変形性膝関節症」による膝痛を抱えている人

自覚症状がある患者数が約1,000万人、レントゲンで異常がある潜在的な患者数を含めると約3,000万人。(変形性膝関節症の新たな治療

3.ACL再建後などで、膝伸展制限の発生率

ACL(前十字靭帯)再建術後4週間で約25.3%の患者で伸展不足が見られ、6カ月で硬さとされる割合も報告されている。(BioMed Central

これらの統計から、「膝に変形あり・異常あり」の人が非常に沢山あること、また手術などの治療・負傷後に伸展制限が比較的頻繁に起こることが分かります。

整骨院でできる事~原因別アプローチ~

千歳市の青葉鍼灸整骨院では、上記のような原因に応じて、できる限り非手術的・身体に負担の少ない方法で「膝を伸ばすこと」、「伸展可動域を取り戻すこと」を目指します。以下、典型的な対応内容・方針です。

まず最初に、「伸びない膝」の状態を正確に把握することが重要です。

問診:いつから伸びなくなったか(急性か慢性か)、痛みや腫れ・熱感・動かし始めのこわばり感・手術歴や怪我歴など。日常生活で「いつ伸びないと感じるか」(歩く時、立ち上がる時、階段の昇降など)を聞き取ります。

可動域測定:膝をどこまで伸ばせるか(自動的伸展/他動的伸展)、曲げる可動域との比較も含めて測定します。左右差も確認。

筋力検査:膝を伸ばす筋肉(大腿四頭筋)・曲げる筋群(ハムストリングス)、股関節や足関節の筋力・バランスもチェック。

柔軟性・靭帯・関節包の状態:太ももの後ろや前側・内側・外側の軟部組織の硬さ、関節包の緊張・癒着の有無。

画像診断情報の確認または紹介:X線で変形・軟骨のすり減り・骨棘などの所見があるか、MRI・超音波などで軟部組織の状態を把握する必要がある場合は整形外科との連携も。

伸展制限がある場合、多くは痛みや炎症が関与しているため、まずこれらを抑えることが優先されます。

アイシング・冷却:関節の腫れ・熱感がある場合には冷やすことで炎症を抑制。

物理療法:電気治療・超音波治療・低周波治療などを使って組織の炎症を軽くする。

関節液の調整:水が溜まっている場合は関節を動かしたりして、水の排泄や血流を促す。

痛みがある程度コントロール出来たら、伸展可動域を改善する目的で以下のようなアプローチを行います。

ストレッチング:大腿四頭筋・ハムストリングス・内外側広筋など、膝を伸ばす・曲げる動作に関わる筋を中心に。静的ストレッチ・動的ストレッチを組み合わせて行う。

関節モビライゼーション(関節操作):関節包や靭帯の柔軟性を引き出す手技。特に膝関節の後ろ側(伸展時に後方の組織が引っ張られて伸展を妨げることがある)のリリースなど。

指圧・筋膜リリース:筋膜の癒着・こわばりを取ることで筋の滑走性を改善する。

他動的/受動的な伸展運動:施術者が手で伸ばす・ストレッチバンド・装具などを使ってゆっくりと伸展方向を促す。

可動域が改善してきたら、伸展を使えるようになる筋力・動作を取り戻すこと。

伸展筋(大腿四頭筋)の強化:軽めの負荷から始めて徐々に強くしていく。直立した状態での膝伸ばし、座位での膝伸展運動、レッグエクステンション、スクワットなど。ただし膝に痛みが出ない範囲で。

支持筋群・バランス訓練:股関節・足関節の筋力も関与するため、それらも強化。バランスが悪いと膝に余分なストレスがかかる。

歩行や日常動作の見直し:歩き方・立ち上がり・階段の昇降など、伸展を使える動作を意識して訓練する。伸びきらないクセを是正する指導。

伸展可動域を維持・改善していくためには日常生活での習慣が重要です。

・家でできるストレッチ・運動を宿題として指導。毎日少しずつでかまいません。

・適切な靴を選ぶこと。膝の負荷を分散できるもの、衝撃吸収性があるもの。

・体重管理。肥満がある場合は体重を落とすことで関節への負荷を軽くする。

・姿勢・歩き方・しゃがみ・正座などの膝を使う習慣を取り入れる。

・定期的なチェック。改善の進捗を測るため、可動域測定・痛み・動作の確認を行う。

青葉鍼灸整骨院での治療の流れ

①カウンセリング

ヒアリングをさせていただき、今どんなお悩みをお持ちなのかを確認します。

②アセスメント

身体の状況(姿勢、痛みの原因)を確認しながら、現在の状況を把握していきます。

③施術

痛みの原因となる筋肉、関節などに温熱治療器、高周波などを使ってアプローチします。

④エクササイズ

必要に応じてストレッチ、ピラティスなどを行い柔軟性を出していきストレスを改善します。

⑤プランニング

①~④を行った後に今後のプランを一緒に決めていきます。

膝伸展制限を持つ人に向けたメッセージ

「少しでも膝を伸ばせないことを自覚しているなら、放置しないでほしい」ーーこれは何より大事なことです。初めはわずかな曲がりだけ、階段を降りる時だけ,,,という程度でも、生活の中で大きな違いをもたらします。

千歳市の青葉鍼灸整骨院では、あなたの膝の状態・生活背景に応じて適切なアプローチが可能です。痛みのコントロール、炎症の抑制、可動域の改善、筋力強化、生活習慣の見直しまで総合的にサポートします。焦らず、でも着実に取り組むことで、「膝が伸びる」状態を取り戻すことは十分に可能です。もし気になる症状や困っている事などありましたら、お気軽にご相談ください。

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