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2025.10.01

重い荷物での腰痛 千歳青葉鍼灸整骨院

千歳市の日常やスポーツでのケガ、交通事故後のムチウチなどを施術する整骨院。

青葉鍼灸整骨院の五十嵐です。

はじめに:こんな経験、ありませんか?

重たい荷物を持った後、腰が「ズーン」と重くなったり、腰から太ももにかけて「しびれ」「だるさ」「張り感」が出たり,,,普段は何ともないのに、荷物を抱えた瞬間や、持ち運んだ後に急に不調が出る方は意外と多く、その背景には「腰への過剰負荷」「神経の刺激」「筋・筋膜の影響」など複合的な原因があります。

今回は、なぜそのような症状が出るのか、整骨院ではどう対応できるのか、そして日常でできる予防・セルフケアのヒントをお伝えします。

統計でみる腰痛・下肢痛・重荷物影響の実情

まず、腰痛や腰から足にかけての痛み(腰下肢痛・神経痛)に関する統計を紹介して、症状の「ありふれ度」と対処の必要性を示します。

1.腰痛の世界的・国際的な有病率

2020年には、世界で約6.19億人が腰痛に苦しんでいると推定されています。(リンク

また、腰痛の大部分(約90%)は「非特異的腰痛」に分類されます。ー明確な原因が画像や検査で特定できないタイプです。

2.日本での腰痛の訴えと保有率

日本では、自覚症状の調査で「腰痛」は男性で最も多い訴え、女性でも上位にランクされており、国民生活基礎調査などで繰り返し報告されています。また、「腰痛の生涯有病率」が約83.5%にのぼるという報告もあります。ーつまり、多くの人が人生で一度は腰痛を経験するという統計です。

3.重荷物の持ち上げ動作と椎間板変性・腰椎症との関連

過去の研究では、1日に25回以上、11.3㎏以上の物を持ち上げる作業をする人は、腰椎椎間板ヘルニアとの関連を持つという報告があります。(リンク

また、累積的な腰部負荷が腰痛のリスク因子であるという研究もあります。

これらの統計は、「腰痛は決してごく一部の人だけの問題ではない」こと、そして「荷重・持ち上げ動作が腰に影響を及ぼす可能性がある」ことを強く示唆しています。

なぜ荷物を持った後に”腰~太もも”が辛くなるのか?

以下に主な原因・メカニズムを整理しました。複数が絡み合って症状を引き起こすことが多いです。

・椎間板や椎間関節への過剰な圧力増大

荷物を持つと腰には体重以上の負荷がかかります。特に前屈した姿勢で持ち上げたり、背中を丸めたまま運ぶと、椎間板前縁や後縁・関節面に不均等な圧がかかります。

・累積負荷と変性

長期的に思い荷重を繰り返すことで、椎間板の線維輪・髄核などの変性が進みやすく、椎間板ヘルニアや脊柱変性疾患へのリスクが上がります。前述の研究でも、累積リフティング負荷が椎間板変性リスクと関連するとの報告があります。

・神経根・馬尾の牽引刺激

重荷物を抱えて腰を反らしたり、姿勢が崩れたりすると、椎間孔(神経根が出る穴)が狭くなったり、椎間板が後方に突出しやすくなります。これにより神経根が圧迫・刺激を受け、腰から臀部・太もも(あるいはその先)にかけて痛みや痺れ・だるさが広がることがあります。

・神経痛症状の併発

腰下肢痛(腰~足に広がる痛み)や坐骨神経痛の症例は多く、整形・脊椎治療の対象にもなります。

・腸腰筋・大腿直筋・大腿二頭筋などの影響

腰~骨盤~太ももにかけてつながる筋肉群(例えば腸腰筋、殿筋群、ハムストリングスなど)が重荷物を支えるために緊張・伸張されます。このとき、特に筋肉が疲労している状態では、張り感・だるさ・痛みが出やすくなります。

・筋膜の滑走不良・癒着

長時間の緊張や繰り返し使用で、筋膜間の滑走性は失われ、重荷物を支えようとしたときの「伸張応答」が悪くなり、不快感を感じやすくなります。

・骨盤の傾き・側弯・ズレ

重い荷物を片側で持ったり、斜め持ちをしたりすると骨盤・脊椎にねじれ・傾きが生じ、その影響が腰~太ももに伝わることがあります。

・体幹・下肢の協調低下

脚部や股関節・膝の動きが上手く使えていないと、腰で”代償”して動作を支えざるを得ず、疲労・痛みを引き起こしやすくなります。

整骨院でできるアプローチ:痛みを軽くし、再発を防ぐために

千歳市の青葉鍼灸整骨院では、あなたの症状を丁寧に評価したうえで以下のような段階的アプローチを行います。

・安静・負荷制限

症状が強い時は重荷物を持たない、動作を制限することが大切です。

・物理療法

低周波・超音波・温熱などを使って筋緊張をやわらげ、循環を促進します。

・手技

筋・筋膜リリース、軟部組織の緩和処置など。

・支持具・テーピング

腰用サポーター、テープ固定等で腰部支持を補助します。

・関節可動性改善

・ストレッチ

腸腰筋・ハムストリングス・殿筋・腰方形筋などを無理のない範囲で伸ばしていきます。

・筋力訓練

体幹筋・殿筋・大腿部筋群・腹筋群を段階的に強化します。(まずは等尺性→軽い負荷→動的運動)。

・神経滑走運動・誘導

神経根の滑りを出して刺激を行うこともあります。

・動作改善訓練

荷物を持つ動作(持ち上げ・運搬・降ろし)を安全なフォームで練習します。

・バランス・安定性訓練

片足立ち・体幹安定性訓練・不安定面でのトレーニングを導入します。

・荷重トレーニング

徐々に重りを用いた訓練を行い、腰部支持力を高めます。

・姿勢・アライメント調整

骨盤の左右差補正・側弯調整などアライメントを整え、体全体の力線を改善します。

・セルフケア指導

日常でできるストレッチ・動作注意点・持ち上げ方のコツなどを指導します。

日常生活でできる対策・予防ポイント

施術と併せて、以下を意識することで再発リスクを低くできます。

1.荷物を持ち上げる時の姿勢

ー膝を曲げてしゃがんで持ち上げる(膝の屈伸を使う)

ー腰を丸めず、背筋を保つ

ーできるだけ荷物を体に近づけて持つ

ー必要なら台を使って高さを調整する

2.荷重制限を意識する

すぐには重すぎる荷物は分割・軽減できないか考える。無理をしない重量を把握する。

3.休憩・分割搬送

重い荷物を長距離持つなら、途中で休憩を入れる・荷物を複数回に分けるなどの工夫。

4.姿勢意識・体幹ケア

普段の立ち姿勢・歩き姿勢を意識し、腹筋・背筋を適度に使う習慣をつける。

5.ストレッチと体操

ー腰部ストレッチ(腰方形筋・多裂筋など)

ーハムストリングス・腸腰筋ストレッチ

ー股関節可動性を保つ運動

6.体重管理・筋力維持

体重が増えると腰部への負荷が増大するため、体重管理・適度な運動で筋力を維持すること。

7.荷物の持ち方・利き手の偏りを避ける

片側肩にかけて持つ・斜め抱えは腰にねじれストレスを加えやすくなるので注意。

まとめ

重たい荷物を持った後、腰~太ももにかけて辛さを感じるのは、腰椎・椎間板・神経根・筋・筋膜・支持構造など複数の因子が相互に関与していることが多いです。統計的にみても、腰痛は非常に頻度の高い症状であり、荷重動作・累積的な背部負荷が腰部変性リスクに関わるという研究もあります。

千歳市の青葉鍼灸整骨院では、痛み軽減→可動性回復→機能改善→再発予防の流れで段階的に対応でき、日常生活での動き方や荷物の扱い方のアドバイスも行います。もし気になる症状や困っている事などありましたら、お気軽にご相談ください。

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