
歯の食いしばりで首が痛いあなたへ
~顎から首へのつながりと、整骨院でできるケア~
千歳市の日常やスポーツでのケガ、交通事故後のムチウチなどを施術する整骨院。
青葉鍼灸整骨院の五十嵐です。
「朝起きたら首がこわばっている」「デスクワーク中に首や肩が張る」「歯医者で”食いしばりが強い”と言われたことがある」ーーそんな方は、歯の食いしばり(ブラキシズム)が首の痛みの原因かもしれません。
歯の食いしばりは、単に”歯や顎の問題”にとどまらず、首・肩・背中まで影響を及ぼす全身の不調の引き金になることがあります。今回は、その理由と整骨院での対処法、日常でできるケアを解説します。
歯の食いしばりとは?

歯の食いしばりは、無意識のうちに上下の歯を強く嚙合わせる癖のことを指します。特に寝ている間や、集中している時(パソコン作業・スマホ操作・車の運転など)に多く起こります。
咀嚼筋(咬筋・側頭筋など)が過剰に緊張し、顎関節や首の筋肉にもストレスがかかることで、首の凝りや痛みにつながるのです。
どれくらいの人が「食いしばり」をしているのか?

実は、この食いしばりはとても身近な現象です。
・世界的調査によると、ブラキシズム(食いしばり+歯ぎしり)の有病率は約22.2%。(リンク)
・睡眠中の歯ぎしりに限ると、一般人口の約8%にみられるという報告もあります。(リンク)
・日中の食いしばりは、約15.4%の人にみられるとの調査もあります。(リンク)
つまり、5人に1人以上が「食いしばり」に関係する筋緊張を抱えているのです。整骨院で首や肩こりの相談に来られる方の中にも、無意識に歯を噛みしめている方が非常に多くみられます。
なぜ食いしばりで首が痛くなるのか?
顎(あご)と首は、筋肉・神経・骨格的に密接に関係しています。顎の筋肉に力が入り過ぎると、その緊張は首の筋肉や神経にまで波及しておきます。
①顎の筋肉と首の筋肉は”つながっている”
食いしばりのとき最も働く「咬筋」「側頭筋」は、頭蓋骨や下顎骨を介して首周辺の筋膜と連動しています。特に「胸鎖乳突筋」「斜角筋」「僧帽筋上部」といった首まわりの筋肉が引っ張られ、首のこわばりや痛みを感じる原因になります。
②頭の位置が前にずれる
食いしばりが強い人は、顎関節や側頭部の筋緊張で頭が前方へ引っ張られやすくなります。頭は約5~6㎏あり、わずかに前へでるだけで首への負担は2~3倍に。そのため、”ストレートネック”のような首の筋疲労が起きやすくなるのです。
③自律神経・ストレスの関係
食いしばりは、精神的なストレスや緊張状態とも深く関係しています。ストレスがかかると、交感神経が優位になり、体が「防御反応」として筋肉を固めようとします。この時に、顎を無意識に噛みしめてしまい、結果的に首にも力が入りっぱなしになるのです。
首の痛みを悪化させる要因
・長時間のデスクワーク
・スマホ姿勢(うつむき姿勢)
・枕の高さが合っていない
・寝ている時の歯ぎしり・食いしばり
・ストレスによる顎の過緊張
これらが重なると、首から肩にかけて慢性的な張りが残り、朝起きても疲れが取れない・肩が回らない・頭痛が出るといった症状につながることもあります。
整骨院での施術:食いしばりによる首痛へのアプローチ

千歳市の青葉鍼灸整骨院では、ただ首をマッサージするのではなく、「顎・頭・首のつながり」を重視して施術を行います。
①咀嚼筋・顎関節の調整
まず、顎を動かす筋肉(咬筋・側頭筋・内側翼突筋など)を優しく緩めます。強く押すと逆に緊張が強まるため、ゆっくりと深部を解放するリリースが効果的です。
②首~肩の筋肉を整える
胸鎖乳突筋・僧帽筋・肩甲挙筋など、顎の影響を受けやすい筋群の緊張をとり、頸椎(首の骨)の動きを回復させます。首の可動域が戻ると、顎の動きも軽くなります。
③姿勢・頭の位置を改善
頭が前に出過ぎている方には、胸を開き、肩甲骨を安定させる施術・運動を組み合わせます。「姿勢が整う=首の負担が減る=食いしばりも減る」という好循環を作ることが目的です。
④自律神経の調整
リラックスを促す手技で、自律神経のバランスを整えます。緊張状態が緩むと、自然とあごの力みも減っていきます。
自宅でできるケア方法
整骨院の施術とあわせて、次のような習慣を意識しましょう。
1.日中は上下の歯を話す意識を持つ
「上下の歯は軽く離れているのが正常」です。
2.あごを緩めるマッサージ
頬のエラ部分(咬筋)を指で優しく円を描くようにほぐします。強く押さないように注意。
3.首のストレッチを習慣に
首を左右に傾ける・ゆっくり回すなど、30秒ずつ行いましょう。
4.睡眠環境の見直し
枕の高さを調整し、頭が前に出ない姿勢で寝ることが大切です。
5.ストレスケアを取り入れる
深呼吸、散歩、軽い運動などでリラックス時間を確保しましょう。
まとめ:顎をゆるめると、首も軽くなる
歯の食いしばりが強いと、首や肩の筋肉は常に緊張した状態になります。そのまま放っておくと、首の痛みだけでなく、頭痛・顎関節症・肩こり・めまいなどへ広がることもあります。
千歳市の青葉鍼灸整骨院では、顎と首の両方にアプローチし、全身のバランスを整える施術を行います。「歯を食いしばる癖がある」「首の痛みが取れない」と感じたら、早めのケアが再発防止のカギです。首の痛みを根本から軽くしたい方は、ぜひ一度ご相談ください。”噛みしめない体”をつくることが、健康な首と笑顔を守る第一歩です。















